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感想@映画「真夏の方程式」*ネタバレあり [映画・舞台]

映画「真夏の方程式」を観てきましたので、感想を記します。

真夏の方程式 (文春文庫)

真夏の方程式 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/05/10
  • メディア: 文庫

主なキャストさんはこちら(敬称略)
湯川学:福山雅治
岸谷美砂:吉高由里子
草薙俊平:北村一輝
川畑成実:杏
川畑重治:前田吟
川畑節子:風吹ジュン
仙波英俊:白竜
塚原正次:塩見三省
柄崎恭平:山崎光
三宅伸子:西田尚美

原作の小説は未読です。
以下の記述にはネタバレを含みます。


————

公開三日目の月曜日(7/1)に観てきました!
人気作とはいえ、平日なので
多少空いているかなと思っていたのですが、
映画館に着いてから
その日が毎月ファーストデー(1000円で観られる)だと
気付きました……。
おまけに優待チケットで入るつもりでしたので、
全然得しなかったというオチ付きで、
ちょっとしょんぼり。

人気テレビシリーズの映画版
+封切り直後+ファーストデー効果ということで、
お客さんはたくさん入ってました。
映画の後半では、客席のあちこちから
お客さんが啜り泣く音が聞こえてきました。
私も、途中からはずっと泣きっぱなしでした。



テレビドラマ“ガリレオ”シリーズは、
ミステリ(推理もの)の作品であると位置付けできます。
殺人事件が起こり、ヒロインの刑事が捜査をしますが、
途中で物理学者である主人公の手を借りることになり、
事件の真相が判明する——というのが、お話の基本の流れです。

今回は、主人公の湯川先生(福山雅治さん)が
ひょんなことで訪れた海辺の町で
初老の男性が亡くなります。
被害者と同じ民宿に泊まっていた湯川先生は、
当初こそ事件に無関心でしたが、
恭平(山崎光さん)という名の少年に引きずられる形で
事件を調査します。
その結果、警察よりも先に事件の真相に気付き、
関係者と面談をする(自分の推理を話す)
……という内容ですので、間違いなくミステリです。
しかし、事件の真相に関わる人間関係の悲哀の方が
全般的に強く描かれており、
また、観ている側にもそれが特に印象に残るので、
正確には、“ミステリ要素のあるヒューマンドラマ”だと言えます。
前作の映画“容疑者Xの献身”と同じです。



子供を苦手とする湯川先生が、
よりにもよってまだ小学生の少年をパートナーとし、
事件を解決していく話ですので、
序盤は、恭平を邪険に扱う湯川先生のおとなげない言動が
特に見どころです。
恭平が、年齢の幼さにしてはやや大人びているので、
子供っぽい大人と大人びている子供という組み合わせが
とても面白かったです。

二人の出会いとなる、
車内でのハプニング&解決法も良かったです。
あれでお客さんの興味をぐっと掴めるのでは?
私も「へぇ、そうなんだ!」となりました。

中盤での、ペットボトル製のロケットを飛ばす実験シーンは、
尺がちょっと長かったです。
でもここは、海辺では二人が科学の実験に興じる一方で、
宿泊先の旅館(被害者も泊まっていた)では
警察の捜査が行なわれているという対比が描かれており、
その差が良かったと思います。
殺人事件がすぐ近くで起きたというのに、
湯川先生が相変わらず実験に夢中なのが凄いです。

また、同じ実験が延々と続くからこそ、
恭平が最後に貰う実験データに重みが出るなぁと思いました。
あれ、恭平がずっと大事に取っておいて、
この夏を機に科学に興味を持った彼が
科学を中心にちゃんと勉強するようになり、
いつか大人になって、あのデータを見直した時に
「博士はこれをやってたのか!」と理解できるようになったら、
凄く素敵ですよね。

ただ、恭平には明るい未来が待っているとは言えないのが
非常に残念です。
この辺は賛否両論だと思いますが、
私は「これは駄目だよ」と思ったくちです。
真犯人の動機がああだからこそ、
間接的とはいえ、恭平の手を汚した件については
納得がいかないです。
子を思う大人があれをやってはいけないだろうと思いました。



ここからは、作品の全般的な感想です。

上記の通り、私は原作の小説を読んでおらず、
劇場で配付していたチラシを見た程度でしたので、
内容を知らずに映画を観たのですが、
ぶっちゃけて言うと、
チラシから想像できたことがそのまま映画になっていました。
おそらく誰もが、宣伝を見て
「おそらくこうなんだろうな」や
「きっとこうなるんだろうな」と思うでしょうが、
多分、その通りになると思います。

ヒューマンドラマ系の作品としては王道ネタですので、
事件の真相がちょっとずつ解明されていっても
新鮮味はありません。
それどころか、
“誰かを守る為に敢えて罪を犯す”という
無償の愛が主題になる展開は、
前作の映画“容疑者Xの献身”と同じですので、
私は「あぁ、またこういう話なんだ」と思いました。

ただですね……そうは思っていても、
やはり東野作品ですから、
映画を観ているとぐいぐい引き込まれました。
真相が明かされる後半は泣いてばかりいました。
他人にはあまり興味が無い湯川先生が、
今の川畑成実(杏さん)の写真をとある人に渡すところなんか、
もう湯川先生が良い人過ぎて、
こうやって感想を書いているだけでも泣けてきます。
それと、終盤で観られる
マジックミラーの向こう側での成実の号泣っぷりは圧巻でした。



この作品のテーマは、上でもちらりと書きましたが、
“無償の愛”だと思います。
前回は、アパートのお隣さんという接点があったとはいえ、
赤の他人同士の間に生まれた奇妙な絆が描かれましたが、
今回は親の愛——特に父親の愛が強く描かれています。
恭平の父子関係が割と一般的な例として存在していることもあり、
成実の特別な父子関係が凄く重いです。
でも、深い愛に溢れていて、
せつないのに凄く素敵だったと思います。

非常に個人的なことなんですが、
私は数年前に父を亡くしていますので、
途中からは、その父のことも考えていました。
父にすごく会いたくなりました。
この作品も、少し経ったらテレビで流れると思うのですが、
地上派で誰でも観られるようになる時は是非、
6月の父の日の放送をお願いしたいです。



次は、パートナーについて。

映画の前にテレビで放送されていたドラマ版から、
岸谷美砂(吉高由里子さん)が
湯川先生の新しいパートナーになりました。

ただ、前回の作品の内海さんもそうでしたが、
今回も岸谷さんの出番はあまりありません。
とにかく湯川先生無双!な作品ですので、
彼が出ずっぱりである反面、
他のサブキャストの出番が無いという状況です。
でもいつものように、
マイペースを貫く湯川先生に振り回された岸谷さんが
キーキー煩く騒いでいるのは、
笑いにも繋がっており、見ていて楽しかったです。
お話の良いアクセントになっていたと思います。

ただ、途中、
吉高さんのメイクが濃かったのが気になりました。
特にアイメイク……。
目の回りを濃く囲んじゃうのは、
迫力がありすぎて、ちょっと怖いです。



湯川先生のキャラクターも立っていますし、
ドラマのように、無理に事件と物理を結び付けたり、
湯川先生が変な数式を所構わず書いたり……といったことが
ありませんので、
個人的にはドラマ以上にお勧めします。
最初から最後まで、飽きずに楽しめますし、
終盤は本当に感動的です。
ダイビングを始めとする海の映像も凄く素敵なので、
これも夏の一つの思い出として是非どうぞ。


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2013-07-07 21:01  nice!(1) 
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