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おおきく振りかぶって感想:月刊アフタヌーン2009年1月号感想*ネタバレあり [おお振り:アフタヌーン感想]

月刊アフタヌーンで連載中の高校野球漫画
「おおきく振りかぶって」の感想です。
今月号(2009年1月号)は勿論のこと、
単行本未収録分のネタバレがあります。


本誌感想はカテゴリでまとめてあります。
他の号の感想をご覧になる場合はこちらをどうぞ。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/archive/c338259-1




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先月号のラストで出てきた
ランニング中の三橋と阿部(は自転車)から始まります。

今までのこの二人……
思っていることをちゃんと伝えられない三橋と、
苛々すると心に余裕が無くなってしまう阿部は、
なかなか会話が上手くできませんでした。
なので、見ているこちらが
「あぁ、もう!」と思ってしまうことが多
々あったのですけれども、
今月号は彼らに一皮剥けた感じがしました!!

やっぱり、試合中だと気持ちが高揚しますし、
ピンチに陥っている時は更に普通でなくなるし、
時間が無いからどうしても焦ってしまうし……で、
コミュニケーションが上手くいかないのには
状況的な理由があるものですが
(↑そうなってしまって当然という背景)
今回みたいに
時間がたっぷりあって、精神的に余裕もあって、
話し相手がその人しかいない(周囲に他人がいない)のは
大きいんですね。
なにげない会話なのに、
お互いが話をしようという気満々なのが、凄く出ていました。

三橋が懸命に話そう!としているのは、
言いたいことがあるのに相手からの反応が怖くて
結果、口籠って黙ってしまうことが多かった過去より、
心が成長している表れとなっています。
阿部も、三橋がもごもごとしていても、
彼には話す気があると理解できているので、
ガミガミと怒鳴らずに済んでます。
(阿部は、三橋が何か言いたそうなのを理解している分だけ
彼に黙れると余計に苛ついてしまうんですよね)
阿部は阿部で、
三橋の拙い言葉をちゃんとまとめた上で自分の言葉で発して、
三橋に問い直す形で確認を取っています。

凄いなぁ。
会話ですよ、コミュニケーションですよ。
自分の思いを伝えつつ、
伝えられた思いが間違ってないかを確認する……
これらは、誰かと会話をするなら、して当然のことですが
(無意識で行なえるレベルで)
それができなかった二人ができつつあるのが
微笑ましかったです。



さて、叶君のメール云々からくるライバル話なんですが、
「会話を成り立たせよう」という二人の気持ちが
形になりつつあるのを踏まえて、
ライバルに対する思いの違いが提示されていて、
私には興味深かったです。

ライバルが活躍して嬉しく思うかどうかは……
どちらが本気で相手をライバル視しているかでなく、
ライバルとの付き合いの根底に友としての関係が築かれているか否かと、
当人の性根(嫉妬する度合い)に因ると思います。

叶くんとは幼馴染みで仲良し同士、
しかも他人の悪口なんか言ったことがない三橋なら、
仮に叶君が甲子園出場を先に果たしても、
心から「おめでとう!」と言って祝福するに決まってます。
でも、中学生時代の宜しくない過去を引き摺った経験のある阿部が
ようやくそれから脱却できつつあるとはいえ、
まだ、その原因たる榛名と和解したわけではないですから、
もう負けてしまった自分たちより上に行けた彼に
悔しさを感じるのは当然です。
自分に嫌な思いをさせた彼を見返したいという阿部の気持ちは、
醜いけれど、
人間なら誰でも抱く、ごくごく自然なものだと思います。
私に限らず、読者には、
二人の心情そのものも、そういう思いを抱く理由も分かってますから
ここは凄く読みやすい流れになっています。
二人が、お互いに相手の気持ちを汲み取り、
自分への反省を促す流れは、
人としての向上心が見えて、
更にこの二人を好きになれるというか
「やっぱりいい子だなー」と、実感できました。



さて、武蔵野第一対春日部の試合。
変化を見せている西浦バッテリーと同様に、
武蔵野第一の実質的なエースである榛名にも、
今回は大きな変化が見られました。
もう、もう、びっくりしました。
あの榛名が……あの榛名が!!

球数を気にしなくなったなんて!!!!

うおー!と、初読の時は大声をあげそうになりました。
とうとうその時が来たんだなぁと、しみじみしました。

その他にも、
もう試合が終盤に入っていることから
限られた打席の中でチャンスを作らなければならない厳しい状況で、
前向きなことを自ら言って
チームメイト達の気持ちを楽にさせてあげるなんて、
榛名は周りがちゃんと見えているというか、
自分一人で野球をやっているんじゃないってことが
しっかり分かっているんだなと
実感しました。
頼もしいよ、榛名。
カッコ良かったです。惚れた。

戸田北での過去を思うと、今の榛名が別人のようです。
良い方向に変わってくれて良かった。
苦しい過去があっても、
カグヤン先輩達との日常を経たことで、
今の変化を得られたんだなと
嬉しくなりました。

阿部も榛名も、
当時は幼かった故に上手くいかなかったと思うので、
大人に近付きつつある年齢の今なら、
二人共、心に余裕を持てるでしょうし、
相手の気持ちを察することもできるはずですから
きっと上手くいきますよね。
少なくとも、中学生投当時よりは
いさかいなく付き合える気がします。



さて、試合そのものも面白くなってきました。
先月号でようやく榛名が登板したことによって、
明らかだった春日部の優位が崩れ、
両校の力がほぼ互角になりました。
でも、武蔵野第一が負けている現状を踏まえると、
もう春日部に点を入れられることはあまりない
(あっても、せいぜい一点か二点)としても、
実力が均衡している分、
武蔵野第一が春日部を攻略して点を奪い返すのは
なかなか難しいです。
でもほんの少しだけ、
今月号でその糸口が見えたのには、嬉しかったです。
まだまだ春日部優位ですけどね……。



ううん……どっちが勝ても負けても面白いんですが、
今月号でああいう榛名を見てしまうと、
カグヤン先輩や大河先輩が今回で引退なのもあって、
もっと武蔵野第一を見たいなと思ってしまいました。

いよいよ来月で決着がつくんでしょうか。
続きが楽しみです!
西浦の試合じゃないと、本当、楽な気持ちで読めます(笑)。
西浦の時は、不利になる度に
いつもいつも胸が苦しくなるので……。





────
感想は以上です。
お読み下さり、ありがとうございました。

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続きの2009年2月号の感想も書きました。
http://himezakura.blog.so-net.ne.jp/2009-01-18-2

宜しければ、合わせてどうぞ。


2008-11-25 20:29  nice!(0)  コメント(2) 
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コメント 2

仮帯

以前にもコメントを送らせて頂きました仮帯です

さりげなく投球制限を解除した榛名を見てると
次回の期待が否応無く高まるというものですが
流れ的には武蔵野第一が勝つのは難しそうな……
でも何が起こるかわからないのが高校野球

仮に武蔵野第一が勝ち進めば美丞とぶつかったりするんでしょうか?
まだ呂佳さんのことが決着ついていないので、そこんトコも私は気になっています
by 仮帯 (2008-11-29 02:42) 

さくら

>仮帯さま

こんにちは、再びのお越し&コメントありがとうございます!

仰る通り、武蔵野第一が勝つのは難しそうですよね。
勢いだけはありますが、いかんせん終盤ですし、
チームとしての総合力は春日部にありますし……。
でも、もう少し前に
試合の流れが武蔵野第一に傾いていたとしても、
そこで尽きちゃって終わりだった気がしています。

現実の高校野球の試合では、
地方大会だけでなく、甲子園大会クラスでも、
一回で四、五点入るのは珍しくないのですが
漫画だと、いかにもーな感じで嘘臭くなってしまうので
なかなか難しいところだと思います。

でも、これでリミットを外したとなると、
秋大からの榛名も見物ですよね!!
カグヤン先輩ともう少し試合をしていてほしいのですが
いつか終わりが来るのは間違いないので
それを思うと、淋しくなります。

美丞は……うーん、
呂佳さんの問題とまともにぶつかれるのは
監督さんのみだと思うので、
できれば試合外で決着をつけてほしいなと思っています。
そうじゃないと、あまりにも生徒達が可哀相過ぎます。

とりあえず、(いつものことなんですが)
来月号をドキドキしながら待つことにします。
by さくら (2008-11-29 18:05) 

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